大県神社のしだれ梅

参道の正面、石段を登ると摂社の姫之宮があり、玉比売命〔たまひめのみこと〕(大荒田命の娘)と倉稲魂神〔うがみたまのかみ〕を祀る陰陽石の信仰があり、本殿の背後に「姫石」(陰石)が安置されている。安産、子授け、縁結び、子育て、婦人病など、特に女性の守護神として信仰を集めているという。3月15日直前の日曜日に行われる姫之宮の豊年祭は、天下の奇祭として知られる。小牧市久保一色の式内社・田県神社〔たがたじんじゃ〕の豊年祭と対になるもので、かつては同じ3月15日(旧暦では1月15日だった)に行われていた。田県神社が陽の祭であるのに対し、姫之宮の祭は陰の祭とされ、女陰を象った神輿を中心とする神幸行列が行われていたが、戦後、風紀上の問題があるということで、おかめの顔の御輿に変わったという。古代の素朴な信仰を今に伝える貴重な神事である。
 大県神社:撮影日2月23日  カメラ オリンパス E-3 F3.5 70mm−300mm 
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